米国特許商標庁がグローバルドシエ・サービスを開始
【ソース:USPTOウェブサイト】
米国農務省が提出した「グローバルドシエ構想(Global Dossier Initiative)」を徹底し、特許品質を効果的に向上させるとともに、特許出願人がより迅速かつ簡単にグローバルな知的財産保護状況を確認できるように、USPTOは、新たな「グローバルドシエ・サービス(Global Dossier Service)」の提供を開始した。
この「グローバルドシエ」の概念は、単一のインターフェースを介して情報を取得(ドシエアクセス)するもので、ユーザーは各国の特許庁ウェブサイトへアクセスして特許情況を検索する必要がなく、この「グローバルドシエ・サービス」を通じて、迅速にこの構想に加入している国で既に出願/登録された特許を検索することができ、効果的に管理運用することができる。したがって、より多くの国がこの構想に参加すれば、特許出願人にとってさらに便利なものとなる。USPTOは継続的により多くの国にこの構想への加入を奨励するとともに、現代化された情報技術を通して、非英語圏の国の特許出願及び既存技術の検索についてより詳細に検討していく考えである。
USPTOは、最初この構想を2011年11月のIP5会議で提案していた。その目的は、世界の特許制度の更なる現代化を促し、単一のインターフェースで情報を取得することで、一般ユーザーが即座に最新のデータを検索できるようにすることにあり、これにより情報が更に規範化され、品質がより向上することになる。目下、欧州特許庁(EPO)、韓国特許庁(KIPO)及び中国知識産権局(SIPO)は既にもともとの各国庁のウェブサイト上に新しいグローバルドシエ・サービスを提供しており、日本特許庁(JPO)は2016年に類似のサービスを公布する予定である。USPTOは次の段階として各国の特許庁間で文書を共有するメカニズムを提供するか否かを検討している最中であり、先ずはユーザーからの意見をまとめてから決定するとしている。 |