台湾工研院 韓国中小企業研究院と協力覚書に調印
2008年の金融危機に続くユーロ危機の影響を受けて、世界経済は不安定な状況となっている。世界経済フォーラム(WEF)が発表した2012年の「国際競争力ランキング」を見ると、アジアの国の中では、韓国(第24位から第19位に上昇)、香港(第11位から第9位に上昇)が順位を上げただけで、他の国はいずれも後退した。
台湾は3年連続で第13位(アジアの国で第4位)を維持したが、台湾が改善すべき点としてWEFは「持続的な体制構造の改善と全体的な経済環境の安定化を図り、特に財政赤字を減らして財政健全化に努める必要がある。」と指摘した。
2012年10月15日、台湾工業技術研究院は韓国の中小企業研究院(KOSBI)と協力覚書に調印した。双方が同盟を結ぶことで、世界市場において互いに利益を与え合い、また互いに不足なところを補い合い、一緒に新たな局面を切り開いて、世界の変化に対応していく。台湾、韓国の企業発展の特徴を見ると、韓国企業グループはシステムを垂直統合し、核心技術を掌握することに長けており、一方、台湾企業は水平分業を得意としている。従って、双方の優勢な部分で互いに補いあい、台湾と韓国双方の産業競争力が高まることが望まれている。
台湾と韓国は世界市場において競争関係ではあるが、ここ数年台湾企業と韓国中小企業が協力する例は少なくない。例えば元太科技(E Ink Holdings Inc.)がHydisに投資してコア特許を取得したり、文曄科技(WT Microelectronics Co., Ltd)がBSI及びNSUに投資して韓国市場の戦略及び運営を有利にし、韓国半導体市場における代理店のトップとしての地位を堅固なものにしたり、慧榮科技(Silicon Motion Technology Corp.)がFCIに投資し、モバイル機器の研究開発能力強化に向けコア技術を取得し、FCIブランドを利用してモバイルTV市場に参入して、韓国の顧客へのサービスを増強してきた。
2012年「国際競争力ランキング」では、調査対象国144か国のうち、トップ20位は次の通りとなっている。:1位スイス、2位シンガポール、3位フィンランド、4位スウェーデン、5位オランダ、6位ドイツ、7位アメリカ、8位イギリス、9位香港、10位日本、11位カタール、12位デンマーク、13位台湾、14カナダ、15ノルウェー、16オーストリア、17ベルギー、18サウジアラビア、19韓国、20オーストラリア。(資料元:www.weforum.org)
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