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中国 2019年から著名商標の評価を廃止


【出典:中国打撃侵権仿冒工作網】

 中国国家市場監督管理総局局長は、「これまで、中国政府は著名商標(famous trademark)、中国ブランドの評価付けを行っていたが、2019年からは一律に廃止する。企業に対する政府の保証による悪影響を防止するため、政府は今後企業を保証しないものとし、公式ウェブサイトにも著名商標や中国ブランドを公表せず、違法企業の情報のみ掲載し、政府の企業信用開示システムでは「ブラックリスト」のみ公表することとする。」と発表した。

 これまで中国政府は、高い知名度を有する商標を保護し、商標侵害を防止するとともに、地場企業の発展を奨励し、経済発展に貢献するために、商標の評価選考を実施してきた。しかしながら、昨今、このような政府の信用を利用してブランドを保証することに弊害が出始めた。多くの「中国ブランド」、「著名商標」の評価は、もはや単なる商品の品質競争でなくなり、企業の市場宣伝の道具となってしまい、更には企業が政府に優遇措置を求める口実となっている。

 政府主導によるブランド評価は、実質的には政府の信用を利用して企業の特定商品を保証するものであり、市場の公平競争関係を歪め、消費者に誤った選択をさせるだけではなく、企業や商品に問題が生じたときに、政府の信用も損なわれることになる。

 実際、企業の商品とサービスの良し悪し、馳名や著名かどうかは、消費者が信頼するブランドに対して下す評価の結果が反映される市場メカニズムで決定されるべきであって、政府や政府を代表する組織が著名商標、ブランドの評価に関与したり、主導することは、逆に悪い影響をもたらすことになる。市場が自ずと調節可能な分野においては、政府が行政の中立性を保つことが公平競争と企業の商品の品質向上の促進に繋がり、これこそが好循環といえる。したがって、中国政府が著名商標の評価を廃止することは、発展傾向に沿った必然的な措置である。

 政府の商標評価からの撤退は第一歩に過ぎない。次に、いくつかの不正行為を是正するために、政府は「ブラックリスト」を作成する予定である。これまで、問題がある企業が取締られても、一定期間が経過すると忘れられてしまい、また関連情報の公表も十分でなかった。そのため、中国政府は、監督管理の効果をさらに上げるために、消費者が関連する問題企業の情報を検索できるようにブラックリストを作成する予定である。

 商品品質の良し悪しは、本来消費者が決めることである。消費者に認められた商品こそが良い商品であり、評判が良く消費者が安心できるブランドこそが真のブランドである。そのため、中国政府は公平な競争、優勝劣敗の市場環境の構築に力を注いでいく。

 
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