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中国 版権局:音楽著作権
は独占的ライセンスにすべきでない


【出典:人民日報】

 中国国家版権局は、先日、中国国内外の音楽会社及び中国国内のいくつかの大手インターネット音楽配信サービス事業者と協議を行い、独占的ライセンスを避けるために、インターネット音楽作品の全てのライセンス化を要求した。中国国家版権局は、近年「剣網行動」を継続的に実施して、インターネット上の権利侵害、海賊版に対する取り締りを強化したことで、インターネット音楽の著作権秩序が明らかに改善され、一般の人々は料金を支払い正規版の音楽を聞く習慣が身に付いてきたこともあって、版権局はインターネット音楽の使用許諾及び配信問題の解決に着手した。

 近年のインターネット音楽市場における新たな問題として、インターネット音楽配信事業者が次々にレコード会社から独占的ライセンスを取得し、なかには著作権ライセンス料を高騰させて独占的ライセンスを奪い合ったり、許諾を得ずに音楽作品を使用したりする状況がある。

 これに対して、版権局は、「音楽配信事業者が独占的ライセンスを奪い合い、ライセンス料を高騰させることは、音楽作品の広範な普及にとって不利であり、視聴者の音楽の使用拡大にとっても不利であり、国内音楽のイノベーション創造にとっても不利であり、インターネット音楽産業の健全な発展にとっても不利である。独占的ライセンスモデルは海賊版という反動を招く可能性があり、インターネット音楽著作権の良好な秩序を破壊する可能性がある。実際、音楽の独占的ライセンスモデルは、国際的なインターネット音楽業界の慣例ではなく、海外のレコード会社は音楽ライブラリ全体の使用を単一の音楽プラットフォームに許諾することは稀であり、たとえ、あるアルバムに一定期間、独占的ライセンスの状況が存在したとしても、このような独占的ライセンス期間は短く、中国のように音楽ライブラリ全体の独占的ライセンスは普通ではない」との見解を示した。

 従って、中国国家版権局は、騰訊(テンセント)、網易(ネットイース)、阿里(アリババ)と百度(バイドゥ)などのインターネット音楽配信サービス事業者と協議を行い、著作権法の要件に従って、2015年の『インターネット音楽著作権保護自律宣言』を履行するよう各インターネット音楽配信事業者に要求した

ü   著作権の法律法規を遵守し、あらゆる権利侵害行為に抵抗し、権利者の許諾を得ていないインターネット音楽を配信してはならない。

ü   国家版権局のインターネット音楽著作権の重点的な監督管理業務への支援に協力し、互いの著作権紛争を適切に処理し、協議、調停などの手段を優先的に用いて著作権紛争を解決する。

ü   音楽ライセンスの取得は、公平合理原則に従い、市場ルールと国際慣例に合致しなければならず、料金を高騰させたりや悪質な価格競争をしてはならず、独占的ライセンスの取得を避けるべきである。

ü   インターネット音楽の広汎な普及を積極的に促進し、インターネット音楽作品の使用受諾を推進し、インターネット音楽の使用受諾と普及に影響を与える不法、不合理な障害を排除する。

ü   すべてのインターネット音楽配信事業者は内部の著作権管理制度を構築し、改善し、権利者の通知及び苦情を適時、効果的に処理し、音楽作者及び消費者の権益を守らなければならず、どのような形であれ音楽著作権集中管理活動に従事してはならない。

ü   健全で市場ルールと国際慣例に沿ったインターネット音楽著作権の使用許諾モデル及び運用モデルを積極的に確立し、インターネット音楽の繁栄、健全で秩序ある発展を共に推進する。 

 また、中国国家版権局はユニバーサルミュージック、ワーナーミュージック、ソニーミュージックなどの音楽会社と協議し、各音楽会社に著作権の法律法規と国際条約を遵守し、法律に基づいて権利を行使、保護し、音楽の権利を侵害するあらゆる行為に抵抗するよう要求した。

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