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中国 知的財産権上訴法院の設置を検討

【ソース:中国最高人民法院】 

中国最高人民法院は20161128日、法発〔201627号「裁判の職能的機能を十分に発揮させ、確実に知的財産権の司法保護を強化することに関する意見」を公布した。その中で、知的財産権の派出法廷の設立を加速させ、知的財産権上訴法院の設置を検討し、知的財産権の裁判活動体制を改善する方針が出された。知的財産権に関連する内容を下記の通りにまとめた。

一、 財産権司法保護の基本的原則を堅持

2.全面的な保護の徹底。財産権保護は、物権、債権、株主権の保護だけでなく、知的財産権及びその他の各種無体財産権の保護も含む。刑事、民事、行政などの各種の裁判及び法執行を通じて、法律に基づき財産権の帰属を明確にし、財産権を侵害する各種違法・犯罪行為、特に公権力を用いて私有財産権を侵害する違法・犯罪行為の取締りを行う。 

二、 財産権保護に関する司法政策を精確に把握し且つ厳格に実行 

11.法律により知的財産権の違法・犯罪行為を取締り、知的財産権保護を強化する。「司法主導、厳格保護、施策分類、比率調和」という知的財産権司法保護の基本的政策に従い、保護に更に力を入れ、知的財産権強国の建設を推進する。関連法律の改正作業に積極的に参与し、知的財産権侵害に関する損害賠償制度の整備を推進する。司法解釈及び指導性を有する判例を適時公布し、権利侵害の証明妨害を排除したり、当事者の挙証責任を合理的に配分するなどの措置を通して、法律により懲罰的賠償制度の適用を推進する。法律に基づき商標権侵害の審理を行い、ブランドの信用保護を強化する。法律により反不正競争違反に係る紛争事件を審理し、業界の独占及び市場の分割を排除する。法律に基づき知的財産権犯罪を処罰し、連鎖化、産業化した知的財産権犯罪の処罰を更に強化する。 

 三、財産権司法保護のメカニズム強化

15.資源配分を最適化し、財産権保護に係る事件の裁判の専門性及び信頼性を向上させる。法律適用が比較的難しい財産権関連の民事・刑事双方の要素を含む事件、又は民事・行政双方の要素を含む事件について、司法資源を統合し、民刑及び民事行政の事件の審理を統合する合議廷を設置し、法律関係を明確に整理し、法律を正確に適用することを確保する。北京、上海、広州の知的財産法院の模範的且つリーダー的役割を十分に発揮させ、知的財産権の派出法廷設置を加速し、知的財産権上訴法院の設置を検討し、知的財産権の裁判活動体制を改善する。知的財産権の民事、行政及び刑事事件の裁判を一括して行う「三審合一」を推進して、知的財産権司法保護の全体的な効能を向上させる。京津冀(北京市、天津市、河北省の総称)における知的財産権技術事件の集中管轄を着実に実施し、全国の法院の知的財産権事件管轄を合理的に配分して、知的財産権司法保護のレベルを向上させる。

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