中国 専利権の帰属をめぐる紛争の
調停期間が2ケ月に短縮
【出典:国家知的財産権戦略網】
中国国家知識産権局は、専利権の帰属をめぐる紛争の処理業務を強化するために、専利業務管理部門が専利権の帰属をめぐる紛争について調停を行う際、原則として2ケ月以内に終結しなければならない旨の【通知(日本語では、「通達」)】を出した。
【通知】では厳格な案件受理、迅速な調停、即時的な意思疎通、自発的な公開及び監督指導の五つの側面から具体的な要求が提出された。通知では、「専利業務管理部門は専門の優位性を積極的に発揮して、法律遵守、自由意志及び当事者利便の原則に基づき、迅速な調停合意の達成を促し、調停を経ても合意に達しなかった場合、案件取下の形で当該案件を終結させるとともに、専利紛争調停案件の調停終了通知書を発行しなければならない。原則として、専利業務管理部門は専利権の帰属をめぐる紛争を調停する場合、2ケ月以内に終結しなければならない。案件が特に複雑で期間を延長する必要がある場合は、専利業務管理部門の責任者の許可を得なければならない。許可を得て延長される期間は長くとも1ケ月を超えないものとする。」としている。
また、【通知】では、「専利権の帰属をめぐる紛争が原因で関連審査手続きの中止が請求された案件について、国家知識産権局専利局は、当事者に審査手続きの中止請求に関する審査通知書を発行する際に、その関連情報を、当該帰属紛争案件を受理した専利業務管理部門に通知しなければならず、専利業務管理部門は案件の終結から5日以内に関連の法律執行文書を国家知識産権局専利局受理処に送達して中止手続きを速やかに終了させなければならない」ことが強調された。
【通知】では更に、「法律執行、案件処理業務の透明性を向上させ、利害関係者が関連の事件処理状況を即時に把握できるようにするために、専利業務管理部門は専利権の帰属をめぐる紛争の調停を行う場合、終結日から20営業日以内に法律に従って自発的に関連情報を公開しなければならない。その公開内容は案件の概略、案件番号、案件受理日、双方当事者の名称、案件の終結方法(調停合意の達成又は案件取下)及び案件終結日に限られ、調停の内容及び調停に関する書類を公開してはならない。専利業務管理部門は主に当該機関の公式ウェブサイト及び掲示板、新聞、刊行物等の公衆に周知させやすい方法により公開しなければならない。」としている。
国家知識産権局専利管理司は、「国家知識産権局は党中央及び国務院の厳格な知的財産権保護に対する要求を更に徹底して実行し、全国知的財産権システム専利行政法執行業務を効果的に規範化し、秩序ある公正な市場の競争環境を積極的に構築していく」との考えを示した。 |