中国 2013年の特許統計資料を発表
2014年2月20日、中国国家知識産権局は、2013年の中国の特許査定数に関する資料を発表した。2013年の中国の特許出願受理件数は82.5万件で、昨年比26.3%成長し、3年連続世界1位となった。特許査定件数20.8万件のうち中国の国内案件数は14.4万件で、2012年の水準を保っている。2013年末までの中国(香港、マカオ、台湾を含まない)の有効特許数は、総計58.7万件で、人口1万人あたりの特許保有数が4.02件に達し、2年前倒しで「十二五計画(第12次5カ年計画)」要綱の設定目標を達成した。
国家知識産権局が発表した資料によると、2013年の中国の省(市区)及び企業の特許査定数トップ10で多少の順位変動があった。順位は下表の通りである。
中国の省(市区)特許査定数トップ10
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企業の特許査定数トップ10
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1
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北京(初めて広東を抜いた)
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1
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華為(Huawei)
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2
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広東
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2
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中国石油化工
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3
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江蘇
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3
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中興通訊(ZTE)
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4
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浙江
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4
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中国石油天然ガス(初のトップ10入り)
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5
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上海
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5
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海洋王照明(初のトップ10入り)
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6
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山東
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6
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中芯国際(SMIC)
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7
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四川
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7
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比亜迪(BYD)
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8
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安徽(初のトップ10入り)
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8
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華為終端
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9
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陝西
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9
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奇瑞自動車
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10
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湖北
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10
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中国海洋石油(初のトップ10入り)
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また、国家知識産権局は初めて、2013年末までの中国の特許保有数トップ10の省(市区)を発表した。順位は以下の通りである。
中国の特許保有数トップ10の省(市区)
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1
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広東(95,475件)
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6
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山東(27,996件)
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2
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北京(85,434件)
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7
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四川(16,677件)
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3
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江蘇(62,112件)
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8
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遼寧(16,092件)
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4
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上海(48,370件)
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9
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湖北(15,235件)
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5
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浙江(43,275件)
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10
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陝西(14,394件)
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2013年国家知識産権局が受理した《特許協力条約》(PCT)に基づく国際特許出願数は22,924件で、昨年比15.0%成長した。また、2013年のPCT出願が100件を超えた省(区、市)は15に上った。そのうち、広東が、出願件数11,525件で首位に立った。2位から5位までは、それぞれ北京、江蘇、上海、浙江となっており、前記省市のPCT出願数は、全国出願総数の四分の三を占めている。
国家知識産権局は「中国の特許出願数は高い成長率を維持しており、成長速度も三種類の専利(特許、実用新案、意匠)の中で首位に立ち、出願受理数も専利全体の34.7%を占め、5年間で初めて三分の一を超えた。中国企業が特許査定された件数は、7.9万件で、国内総数の54.9%になる。国内の専利出願と許可査定の比率の構造は絶えず向上しており、専利出願の品質も上がっている。」と発表した。
しかし、学者からは「各地区及び企業は、単に数量を目標にすることではなく、専利の質を重んじることを強調している。これは既に業界での共通認識となっているが、中国の特許の全体的な価値やイノベーション力等については強化が必要である。第二に、中国の専利は、まさに「数量規模型」から「品質効果型」へ転換しているところであり、企業の知的財産権創造の主体としての地位は更に安定したものになっていくだろう。第三に、企業の専利に対する統合的な育成及び合理的な運用は既に、初期の通信等の産業からエネルギー企業及び一般産業にまで拡大し、中国の知的財産権戦略で素晴らしい成果が出ており、各業種にまで浸透している。」との意見が出ている。
【出典:国家知識産権局ウェブサイト】
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