中国　高速鉄道の特許出願に論争

中国の北京-上海間高速鉄道は中国共産党設立90周年記念の前夜、あわただしく正式運行を開始した。それに続いて、中国が海外で高速鉄道の特許出願をするとの情報が流れ、各国、特に日本で論争が巻き起こった。

日本は「日本の川崎重工は2004年から中国の高速鉄道プロジェクトに参加し、2005年には中国の南車グループと共同で車両設計の合弁会社を立ち上げ、技術移転方式で中国に先端技術の支援を行ってきた。」と指摘している。

外界からは、なぜ日本は高速鉄道技術の特許出願をしないのかと疑問をもたれたが、日本の首席主任研究員は「特許の出願は全ての技術を公開しなければならず、機密技術が漏洩するリスクがある。それで、川崎重工は技術漏洩がないことを前提に、技術移譲の方法を選択した。中国がもし関連技術の特許出願をするなら、明らかに双方の取り決めに反することになり、相互の信頼を損なうだけでなく、直接に中国の信用にも関わってくる。」と述べた。

中国の南車グループは「北京‐上海間の最新型車両『CRH380A』は完全に中国独自の技術で、時速は300キロを超える。日本の川崎重工の車両技術では時速は200～250キロしかでない。」と主張したが、日本はこれに対して異議を表し、次のように指摘した。「日本の川崎重工は技術移譲方式で中国に技術を供与した。設計速度は時速300キロで、運行時には時速275キロに達することができ、中国側が発表した時速200～250キロではない。日本が移譲した技術は少し改良を加えれば容易に時速350キロに達することができる。また、中国が関連技術の開発を行ったのは確かかもしれないが、中国の高速鉄道はほぼ完全に川崎重工の技術を引用しており、特に車両の外形は完全にMade　in　Japanである。」

中国の南車グループは既にアメリカ、日本、ヨーロッパ、ロシア、ブラジルなど5カ国に北京上海高速鉄道の列車組み立てなど21件の技術特許を出願予定で、そのうち8件は既に中国国内で予備審査を通過したということである。