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中国 微信(WeChat)の
「捂臉(泣き笑い顔を手で覆う)」絵文字の
商標登録で紛争が発生

  

【出典:北京青年報】

 最近、中国で下記の商標について騒動が起きている。 

 

 この図案は、中国の微信(WeChat)でよく使われている絵文字であるが、20171121日に商標登録出願された。出願番号は27608754で、第25類を指定商品としている。この出願は既に査定公告の段階に入っており、この商標が正式に登録されたら、将来、微信(WeChat)のチャットでの使用に影響が出るのではないか、この絵文字図案を商標登録することは、著作権の侵害にあたらないかといった疑念が出ている。

 この疑念に対し、商標出願人は、「当該商標は第25類の被服商品を指定したものであり、微信(WeChat)とは違う区分なので、権利侵害の問題はなく、ネットユーザーが微信(WeChat)でこの図案を使用することに影響はない。この図案を商標登録出願した理由は、この顔を手で覆う表情を自社の生産する服にプリントしていたからである。プリントし始めた当初、微信(WeChat)では、この図案はまだそんなに人気がなかった。」と主張した。

 この図案の著作権者である騰訊(テンセント)社は、「法定期間内に当該商標について異議申立を提出するつもりである。この絵文字は、微信(WeChat)スタンプのデザイナーがデザインしたものであり、微信(WeChat)ユーザーの間で顔を手で覆うしぐさをした絵文字がよく使用されていることから、デザイナーは顔を手で覆う面白い絵文字をデザインすることを思いついた。この絵文字は当初、周星馳(チャウ・シンチー)の顔を手で覆うしぐさを参考にしてデザインしたものである。この絵文字は5回修正しており、例えば、下唇の影、露出した半笑いの目、顔に対する手の割合などの細かい修正を徐々に加えた」と述べた。

 この紛争について、中国工商行政管理総局は、「この商標は現在まだ初審査定の公告段階にあり、所定の期間内に何人も異議申立を提出することができる。異議申立が成立した場合、当該商標は登録許可されないので、一般の人はチャットルームでの当該絵文字の使用による権利侵害を心配する必要はない。中国商標法第28条の規定によると、この商標は初審公告日が2018813日であり、異議申立の期間は2018814日から20181113日までである。この商標が顔を手で覆う絵文字の著作権侵害にあたるかどうかは、商標局が裁定できることではない。顔を手で覆う絵文字の著作者が当該商標による著作権侵害と考えた場合、異議申立ができるほか、商標法第45条の規定により、商標評審委員会に商標の無効宣告を請求することもできる」と説明した。

 

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