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台湾知的財産局が2022年度専利ランキング上位100位を発表

台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC)が7年連続トップ

【出典:知的財産局ウェブサイト】

   台湾知的財産局が2023210日に発表した2022年度の専利(専利とは、特許、実用新案、意匠の総称である)出願及び公告、専利証書交付統計によると、特許、実用新案及び意匠の三種類の専利の新規出願の受理件数は72,059件で、前年同期比で0.8%微減したことが分かった。そのうち、特許の出願件数は50,242件で、前年同期比で2%増加し、この10年間で最高を記録したが、実用新案(14,662件)及び意匠(7,155件)はいずれも7%減少した。特許、実用新案、意匠の三種類の出願において、台湾国内法人では台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC)が1,534件の出願件数で7度目のトップとなり、外国法人ではアプライド・マテリアルズが881件の出願件数で初めて1位となった(図1)。三種類の専利証取得数において、1位になった台湾国内法人及び外国法人は、それぞれ台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC1,196件)とクアルコム(573件)であった。

(図12022年台湾国内法人及び外国法人の専利出願上位10

 2022年度の台湾人による特許出願件数は19,400件あり、前年同期比で0.8%微減した。その主因は、個人及び研究機構による出願件数が共に減少したことにあるが、企業及び学校による出願件数は前年同期比でそれぞれ1%と7%増加した。また、実用新案(13,669件)及び意匠(3,411件)の出願件数もそれぞれ6%と3%減少した。その主因は、個人及び企業による出願件数が共に減少したことにある。但し、その減少幅は2021年に比べて縮小した。

 台湾人による三種類の専利出願ランキング上位100位の出願件数は、12,771件あり、年間成長率が4%で5年連続の成長となった。その主因は、企業及び学校による出願件数が上昇し、特許及び意匠の出願件数がそれぞれ9,555件と793件で4%と14%増加したことにある。産業別でみると、台湾人による三種類の専利出願ランキング上位10位は、殆どが半導体、ディスプレイ及びICTInformation and Communication Technology)産業に集中していることが分かる。そのうち、台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC)の出願件数は、1,534件で、2016年から首位の座を守り続けている。昨年3位であった大手パソコンメーカーの宏碁股份有限公司(Acer)は530件で2位に上昇した。第4位の半導体メーカーである聯發科技股份有限公司(MediaTek412件)の出願件数は、年間成長率が58%で、過去3年間で最高を記録した。第5位のDARMメーカーである南亜科技股份有限公司(Nanya Technology Corporation371件)と第6位の世界三大液晶パネル製造会社の一つである群創光電股份有限公司(Innolux Corporation336件)の出願件数は、共に過去10年間で最高を記録した。

銀行では、計6行が国内の三種類の専利出願ランキング上位100位に入り、昨年3位であった合作金庫商業銀行(Taiwan Cooperative Bank220件)が1位に上昇した。兆豐國際商業銀行(Mega Bank205件)が首位の座から転落し3位になったが、銀行による特許出願件数では、53件の出願件数でトップになった。

学校では、計28校が国内の三種類の専利出願ランキング上位100位に入り、実用新案(150)が出願の中心である台北城市科技大学が、計162件の出願件数で3年連続トップになった。特許出願でみると、成功大学が、135件の出願件数で台湾国内の学校の中で1位となり、陽明交通大学(125件)、清華大学(108件)がそれに続いた。

 研究機関では、計2つの機関が国内の三種類の専利出願ランキング上位100位にランクインした。台湾国内法人の専利出願で8位となった財団法人工業技術研究院(ITRI331件)が、台湾国内の研究機関の中で1位となり、続いて財団法人金属工業研究発展センター(MIRDC87件)が2位となった。

 2022年度の外国法人の三種類の専利出願上位100位の出願件数は、14,556件に達して年間成長率が3%となった。その主因は、特許出願件数(13,069件、全体の9割を占める)及び実用新案出願件数(181件)が、前年同期比でそれぞれ6%と22%増加したことにある。また、特に注目に値するのは、外国法人の三種類の専利出願上位10位が、半導体、ICTInformation and Communication Technology)及び化学産業に集中していることである。そのうち、昨年2位であった米国企業のアプライド・マテリアルズが881件の出願件数で初めてトップとなり、過去10年間で最高を記録した。米国の移動体通信技術及び半導体の設計開発を行う企業であるクアルコムが763件の出願件数で2位になった。韓国のテクノロジー企業であるサムスン電子が675件の出願件数で過去10年間で最高を記録し3位に上昇した。そのほか、米国大手ソーシャルメディアであるメタ・プラットフォームズ(293件、7位)と日本の大手化学メーカーである信越化学工業株式会社(275件、8位)が、共に初めて外国法人の三種類の専利出願上位10位にランクインした。また、メタ・プラットフォームズは、年間成長率が281%で、外国法人の専利出願上位10位の中で最も高かった。

専利出願人の国籍をみると、三種類の専利出願では、日本が13,128件で前年比1%減となったものの安定して外国人による出願ランキングのトップとなり、米国(8,517件)と中国(4,424件)がそれぞれ7%と4%増となってそれに続いた。2,775件で4位になった韓国は、年間成長率が16%で外国人の出願上位5位の中で最も高かった。また、専利の種類をみると、特許及び意匠の出願では、日本が1位になり、実用新案の出願では、中国がトップになった(図2)。

審査実績については、審査待ち件数は5万件前後を維持しており、特許出願の最初の通知(FA)までに要する平均期間及び平均審査終結期間はそれぞれ8.8ヶ月と14.3ヶ月で、合理的な審査期間を維持していることが分かる(図3)。

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