台湾 知的財産局が2022年上半期の専利出願動向を発表
【出典:知的財産局ウェブサイト】
台湾知的財産局が2022年7月26日に発表した2022年上半期(1月~6月)の知的財産権動向によると、特許、実用新案及び意匠の三種類の専利の新規出願の受理件数は34,753件で、前年同期より1%減少したことが分かった。特許出願では、台湾大手企業及び外国の出願人による出願件数がそれぞれ3%と6%増加した。出願人のうち、台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC)が、出願件数1,163件で6年連続のトップとなり、外国法人ではアプライド・マテリアルズが438件で第1位になった。台湾が受理した三種類の専利出願のうち、特許出願が24,316件で最多となった。台湾人による特許出願件数はマイナス成長(-4%)となったものの、外国人による特許出願件数は6%増加したため、全体的に言えば、前年同期に比べ2%の小幅な成長になった。一方、実用新案及び意匠の出願は、台湾人による出願件数、外国人による出願件数、共にマイナス成長となった。
台湾企業による特許出願件数は7,454件で、前年同期に比べ3%減少した。その主因は、中小企業による特許出願件数(1,332件)が減少(-23%)したことにある。一方、大手企業による出願件数(6,122件)は3%増加しており、大手企業の研究開発の能力が相変わらず高いことが分かる。
台湾の出願人の特許出願上位10位及び意匠出願上位5位は、殆どが企業である。特許出願では、台湾積体電路製造股份有限公司(TSMC)が出願件数1,163件で、トップの座を守った。第2位のDRAMメーカーである南亜科技股份有限公司(Nanya Technology Corporation、249件)及び第5位の世界三大液晶パネル製造会社の一つである群創光電股份有限公司(Innolux Corporation、179件)は出願件数もランキングも、知的財産局が2016年に上半期の統計結果を公布して以来の最高記録を更新した。特に、群創光電股份有限公司は、5,867%増で驚くほどの成長率を見せた。意匠出願では、パソコンメーカーである宏碁股份有限公司(Acer)が74件の出願件数で1位となり64%の成長率を達成した。
外国人による三種類の専利出願のうち、特許出願件数(14,960件)が最多となり、6%の成長率を達成した。上位5位の国家(地域)のうち、特許及び意匠では、日本が積極的に出願しており、それぞれ出願件数が6,193件と519件でトップとなり、第2位の米国は特許出願件数が3759件で、2桁の顕著な成長(16%)を見せた。実用新案出願では、中国が281件で1位となり、米国、香港、日本、韓国がそれぞれ45件、35件、34件と30件でそれに続いた。また、上位10位の外国法人による特許出願件数では、世界最大の半導体製造装置メーカーであるアプライド・マテリアルズが438件で、前年同期比で44%増となり、他の出願人を抑えてトップになった。意匠出願では、米国の大手自動車メーカーであるFord Motorの知的財産管理子会社であるFORD GLOBAL TECHNOLOGIESが、89件の出願件数で第1位となり、前年同期比で65%の成長率を達成した。また、第5位になった高級ジュエリーブランドであるカルティエ(Cartier、43件)は1,333%の顕著な成長率を見せた。
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