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中国の最高人民法院が刑罰を加重し権利侵害を厳重に処罰すると発表

     中国の最高人民法院は20131022日に北京で記者会見を開き、8件の知識産権司法保護に関する典型的な訴訟実例と、人民法院の知識産権司法保護力強化に関する状況を発表した。最高人民法院は、「ここ数年来、知識産権犯罪を抑止するため、人民法院は刑事審判及び各種の刑罰手段によって、知識産権を侵害する犯罪行為を厳重に処罰してきた。今後、人民法院は、商業の安全な取引活動、市場の秩序や食品の安全を維持するため、引き続き重罰手段をもって権利侵害の取締りを行う。」と発表した。

一、刑罰の加重         

 現在中国で金額が最も大きい商業秘密(台湾では「営業秘密」)侵害事件は、江西億鉑会社、余志宏等の経営情報の類の商業秘密の侵害事件で、事件に係る金額と罰金額はいずれも全国で最高の額となった。当該事件の被告は有期懲役刑及び罰金刑に処せられ、罰金の金額計算又は刑事責任のいずれにおいても、法院は当該事件に対し、知識産権侵害という犯罪行為を厳しく処罰するという態度を明らかに見せた。

 また、宗連貴ら28人の登録商標盗用事件について、人民法院は有名商標を保護し、食品の安全を守ることを重ねて表明した。

二、罰金の加重

 人民法院が法律により刑事罰を適用すると共に罰金を加重することで、犯罪行為者にとって経済的に割に合わないものにする。前記の江西億鉑会社の事件では、人民法院が判決で下した罰金額は、3,700万人民元に上り、全国の商業秘密犯罪事件の中で最高額の罰金となった。一方、宗連貴ら28人の登録商標盗用事件についても、人民法院が判決で下した罰金額は2,704万人民元に上った。

三、再犯の能力と条件の剥奪を重視

 また、人民法院は、刑事責任を科す判決のほかに、違法所得に対する追徴、犯罪に係る道具の没収、権利を侵害する商品の廃棄により、再犯の能力と条件を剥奪していく。

 統計によると、地方の各級人民法院が2012年に結審した知識産権侵害刑事事件は、計12794件で、判決の法的効力は15,518人に及んだ。刑事事件数と判決の法的効力が及んだ人数はこの5年で最高であった。

   

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