事務所情報 | 出版物品 | 2003年12月
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IBM 土地柄に合わせて中国大陸と台湾に投資

IBM社は全世界の8ヵ所に研究センターを擁するが、1995年に設立された北京センターは音声と手書き認識などの技術を専門に研究するセンターである。また、それはアジア地域において日本の大和センターに次ぐ重要なセンターでもある。IBM社は中国大陸の市場、人材そしてビジネスチャンスが良いと見て積極的に投資しているが、1031日の発表によると、パーム式装置産業の重要度が台湾において継続して増してきている。そのため、現在IBM社は多額の資金を投資して台湾メーカと共同でパーム式装置のソフトウェア応用の研究と開発に力を注いでいる。



音声手書き識別技術に専心する北京センター

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31日、IBM Emerging Technologyの技術総監Ellen Yoffa氏は「IBM社と台湾は実はパーム式装置の技術開発において非常に緊密な協力関係にあり、特にLinux埋め込み式システムを応用したものが次第に普及している。現在、IBM社は台湾へのセンター設立を計画していないが、この計画はIBM社にとり間違いなく非常に重要である」と述べた。

同氏は「一つの市場へセンターを設立するとき、IBM社は人材以外に現地市場のビジネスチャンスをも考慮に入れている。中国大陸が最大のPC市場になることを見込んで1995年に設立された北京研究センターは、現在90人ほどのスタッフを擁している。同センターはIBM社が発展途上国に設けた初めてのセンターであり、このことからも現地市場を非常に重視していることがわかる。この北京センターは音声および手書き識別技術以外に、マルチメディア、コンピュータおよびライフサイエンス、運算技術などにも積極的に貢献し、毎年20%ずつ成長している」と述べる。



各地の技術と資源を利用

IBM社は現在、センターの技術研究開発の位置付けを常に修正しており、初期段階においては受動的にセンターにより開発されたemerging technologyが市場の一部ニーズを満足させていたが、商業化により利益を獲得した現在ではIBM社が能動的に市場を理解し、企業顧客のニーズに対して顧客の利益(advantage)を生む解決方法を見つけて、その関連技術を開発している。そして、IBMの研究センターはコンサルタント・チームと緊密に協力しあい、顧客が必要とするサービスを正確に開発する。違う方向から見た場合、IBMセンターの技術発展にはオンデマンド(On-demand)の特徴があるといえる。

Ellen Yoffa
氏は「IBM社が開発した技術は、産業標準に対して非常に大きな影響力を有しており、例えばトラックポイント技術などは、ほぼノートブック型パソコンの標準装備になっている」と述べる。また同氏は「最新且つ最高の技術を一途に追いつづけるため、センター中に閉じこもってしまうことはIBM社が注意して避けなければならないことである」と強調する。興味深いことにユーザの使用模式を理解推測するため、同センターでは経済学者や社会学者などを招いて、より人間工学に適した技術の開発に努力している。

IBM社が世界に擁する8ヵ所のセンターからは3000人の科学者、5人のノーベル賞受賞者そして3800件の特許が生まれたが、これはIBM社の企業競争力に大きな助けとなっている。そして、Ellen Yoffa氏は「センターが発展する方向は、各地の技術と市場資源をさらに利用することを主として、区別して市場が真に必要としているものを提供することにある」と述べる。

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