台湾の商標法における地理的表示の証明標章の登録出願作業要点（二） 

2004年9月2日経授知字第0932003101-0号経済部令（摘訳）

3.2出願作業
地理的表示の保護は一般の来源地表示(indication of source)または原産地名称（appellation of origin）の説明問題と異なる。商標法の規定により、証明標章を登録出願する者は、自ずと商標法の中、証明標章の登録出願に関する規定を適用しなければならない。

3.2.1出願人
商標法第72条第2項の規定によれば、他人の商品を証明する能力を有する法人、団体または政府機関に限る。また、公衆が出願人の証明能力に対して公正で合理的管理ができないとの懐疑を発生することを避けるため、個別案件で証明する商品及び証明標章で表彰する内容（証明標章使用規範書）について当該地理的表示の証明標章の出願人証明能力を審査しなければならない。

3.2.2願書
地理的表示の構成用件を審査するため、願書には商標法施行細則第40条が第8条を準用する規定により、証明標章見本を添付するほか、同規則第38条の規定により、下記事項を明記しなければならない。
1.証明する産品または役務。
2.証明標章で表彰する内容。
3.証明表彰を表示する条件。
4.出願人が証明できる資格又は能力。
5.証明標章の使用を監督する方式。
6.出願人自身が証明商品の製造、販売又は役務を行わない声明。

3.2.2.1.証明標章の見本
証明標章の登録を出願するときは、縦横5cm～8cmまでの商標見本5枚を添付しなければならない。それがカラーである場合は、別に白黒見本を2枚添付しなければならない。

3.2.2.2.証明標章の使用規範書
一般的に言えば、地理的表示は商品の品質、社会的評価又は特性がその地理的原産地と主な関連性があることを表示し、かつ、自然環境の要素を主とするので、比較的に役務類に存在されない。以下に例示する内容はその証明しようとするものは商品である場合について説明する。若し証明しようとするものは役務である場合、個別案件で証明しようとする役務の性質について準用しなければならない。別に、民衆の陳述及び審査に利するため、出願人は証明標章の使用規範書を備え、商標法施行細則第38条の規定により、下記事項を明記しなければならない。
(1)証明する商品
願書には証明しようとする商品が地理的表示で区別する商品が確定した品質又は優良の品質、社会的評価又はその他の特性を有することを述べなければならないので、陳述事項は以下各項を含める。
・商品名称
・商品が有する確定した品質または優良の品質、社会的評価、またはその他の特性についての陳述。
・商品が当該特殊な性質と合致する証拠又は証明。
(2)証明標章で表彰する内容
証明標章で表彰する内容は産品の特性等事項についての記述を除き、下記各項を含めなければならない。
・地理的範囲を明確に限定する。可能な地理的範囲は下記の通り：
1政治又は行政単位と関係ある地理単位。
例えば、地図上政治によって細分された土地；最大の地理区域は中華民国の領域で、その次は県、市、郷、鎮等地方地区の行政単位又はその一部。
2政治と関係ない地理区域。
例えば、茶を栽培する特定地区など。
・商品の原料及びその原産地。
・商品原料の特性についての描写。物理、化学、微生物、感覚器官の特色についての描写及び当該特性を証明する関連証拠を含める。
・産品製造方法工程についての陳述。例えば当地又は当地区で有効、信頼できる、不変、公認する産出方法など。
・地理環境と関係ある特殊の事実又は要素についての陳述。この部分の陳述は商品が確かに当該地理区域に由来するとか、表彰する商品が有する品質、社会的評価または特性が当該地理的原産地と主な関連性を有する。例えば商品産出の特性、品質及び当該地理環境の土壌、気候、風、水質、海抜、湿度等特殊的自然要素と関係ある陳述及び証拠。

以上に述べた内容は主に地理的表示の実質的要件と合致するか否かについての審査に関わっているため、地理範囲の明確な限定及びその商品の品質、社会的評価または特性が地理的原産地との間の関連性についての判断は詳しく描写するとともに関連する客観的証拠事実を提供して審査の進行に利するべきである。（詳細は付表の作業フローチャートをご参照下さい。）