外国の特許（専利）検索報告および審査結果を知的財産局が採択

中国、韓国、米国、日本、ヨーロッパ諸国等、特許審査期間の短縮化実現のため、既に各々会議を召集し、いかに特許制度の共通化を促進するかを討論している。台湾知的財産局も又、そうした事を参考に、専利審査において、専利審査の参考として外国特許検索報告および審査結果を採用するプロセスを確立し、近日中に実施予定である。

中国、韓国、米国、日本、欧州諸国の特許出願人により提出される特許出願案件数は、全世界の出願件数の８４％を占め、また、該五地域の出願案件は、全世界の出願案件１６０万件のうち７０％を占めている。また、該五地域からの出願案件のうちの３０％が、五カ国以上に出願されている。こうした状況下、各国間で互いに特許審査の結果を尊重、承認し、情報交換の技術向上により、特許審査の効率を高め、特許審査の工程を有効に簡略化し、特許審査の品質を改善することができる。目下、米国、日本、欧州の各国政府および組織では、特許出願量の急速な増加に対応するため、諸改善策および改正措置が進められている。例えば、日米間、日韓間、日英間では発明特許審査ハイウエイ計画があり、また、日本は、審査案件に対応する国内外出願案件の審査情報および支援システムを公開している。台湾も同様に、発明特許出願案件が激増する問題に直面しており、年々増加する特許出願案件量の問題を解決するため、台湾知的財産局は、２００６年末に、「行政院の人力評定サービス団」の建議により、発明専利出願案件初審においては、「国外専利出願案件の処理原則」の審査基準作業手順を制定し、試用期間の半年経過後、２００７年度は、日本で２００７年度に制定、公告された「外国特許局検索報告、審査結果ガイダンス」を参酌した。該検査報告、審査結果の経過の違いを慎重に研究分析、比較検討した結果、（下表に示す）「国外専利出願案件の処理原則」の審査基準作業手順を修正し、国際的な作業手順との更なる一致を図る。

統計資料によると、台湾２００５年度発明専利出願案件は総数47,841件で、そのうち外国人の出願が27,748件で全体の５８％を占める。2006年度の発明専利出願案件は総数50,111件で、そのうち28,746件は外国人の出願で全体の５７．４％を占める。以上の数字から、台湾の発明特許出願量の半数以上が外国にも出願されている事が分かる。これにより、知的財産局は、国外の専利出願案件への対処原則を推進、実行し、外国専利検索報告および審査結果の採用制度を構築し、専利案件の審査終結を有効に迅速化する。また、出願人が、発明の出願と同時に、自主的に外国の専利検索報告および審査結果を提供できれば、審査時間の短縮化を促進できる。

（台湾知的財産局及び日本特許庁の国外専利出願案件に対する処理原則の比較附表はページ11を参照ください）
台湾知的財産局（TIPO）が国外からの発明特許、
意匠出願の初審及び再審査の審査意見通知書の指定回答期間を延長
2008年1月1日から国外からの発明特許、意匠出願の初審及び再審査の審査意見通知書の指定回答期間を現在の60日から90日に変更、また一回延長することができ、指定期間の合計は180日を越えないことが原則。国内出願の指定回答期間は相変わらず60日で、一回延長することができ、指定期間の合計は120日を越えないことが原則と台湾知的財産局が公告した。

過渡期間の処理原則：

（1） 国外からの出願案で、2007年12月31日以前すでに審査意見通知書を発給したとき、その指定期間が2008年1月1日以後満了するものは、延長申請をせずに知的財産局は上記原則に基づいて90日に自動延長する。

（2） 国外からの出願案で、2007年12月31日以前、すでに延長回答許可書を発給したとき、その許可された延長期間が2008年1月1日以後満了するものは、知的財産局はまさに上記原則に基づいてこれを延長する。但し指定期間の合計は180日を越えてはならない。

（3） 国外からの出願案で、2007年12月31日以前、その指定回答期間又は延長許可期間の期限がすでに満了して期限過ぎても回答書を提出しなかったものは、知的財産局は直ちに査定する。但し2007年12月31日までに送達処分を完成しなかったものは、知的財産局は上記原則に基づいてその指定回答期間又は延長許可期間を別々に90日と180日に延長する。